さまざまな目の疾患

斜視

両眼の視線が正しく見る目標に向かわないものをいい、外見上は片方の目は視線が正しく目標とする方向に向いているのに、もう片方の目が内側や外側,あるいは上下に向いている異常です。
斜視は子供の約2%位が発症すると言われています。

▲ページトップへ

加齢黄斑変性

加齢によって、網膜のほぼ中央にある黄斑部に障害が生じる病気です。「黄斑」とは、とても小さいものですが、物を見るための重要な部分です。従って、黄斑部に異常があると、物が歪んで見えたり、視力が著しく低下したり、最悪なケースでは視力を失ってしまうということになります。
加齢黄斑変性は、大きく分けると萎縮型と滲出型の2つのタイプがあり、萎縮型は、加齢とともに黄斑の組織が萎縮し、視力が徐々に低下していくタイプで、滲出型は、新生血管と呼ばれる異常な血管が発生し、網膜側に侵入して障害をもたらすタイプです。

加齢黄斑変性図解

治療法としては、硝子体注射、光線力学療法、薬物療法、レーザー治療などがあります。
初期症状だけでは、年齢のせいだと見過ごしてしまう患者さんも多くいらっしゃいますが、自覚症状が出てからでは難しい治療になったり、多くの障害が残ってしまう場合も少なくありません。自覚症状のない方も、50歳前後には眼科での検査をおすすめします。

▲ページトップへ

老眼

近視や遠視などの屈折異常とは異なったもので、老化とともに誰にでも起こりうる、目の老化現象のことです。
眼に入ってきた光は、主に水晶体によって屈折させられます。機能正常ならばその焦点は網膜上にあり、そこに像を結びます。レンズの役割を果たす水晶体は柔軟な弾力性を備えていて、遠いところを見るときは薄く、近いところをみるときは厚くなって、焦点距離をうまく調節する働きをしていますが、加齢に伴い、目の水晶体の弾力性が低下したり、水晶体を支える毛様体筋が衰え、その結果ピントを合わせる調節機能が低下し、近くにピントを合わせにくなり、近くが見づらくります。

▲ページトップへ

飛蚊症

明るい所や白い壁、空などを見つめた時、視界に糸くずや黒い影、蚊のようなものが見え、視点を変えるにつれ、それが動き回るように見える現象です。
症状が眼の周りに蚊が飛ぶ様に見えることからこの名前が付きました。多くの場合加齢により自然発生します。飛蚊症自体は目の機能に問題はありませんが、網膜剥離の初期症状や糖尿病網膜症の症状として現れることもあります。車で来院される際はお気を付け下さい。

▲ページトップへ

アレルギー性結膜炎

アレルギー反応によっておこる結膜炎で、眼のかゆみや流涙、めやに、結膜充血、まぶたの腫れなどの症状が現れます。
アレルギーを引き起こす原因物質として、大きくは季節性アレルギー性結膜炎(花粉症をおこすスギ、ブタクサなどの花粉)、通年性アレルギー性結膜炎(ダニ、ハウスダスト、ペットの毛、薬剤)があります。
その他、コンタクトレンズや涙液の減少が原因となる場合もあります。
まずは原因を調べ、抗アレルギー薬や目薬での治療を行いますが、なるべく原因となる物質を回避するという患者さんの日頃のケアも大切になります。

自分でできる予防法

●季節性アレルギー性結膜炎の場合


花粉が飛散する時期の外出は、めがねやマスクを使用し、できるだけ花粉との接触を避けるようにしましょう。

●通年性アレルギー性結膜炎の場合


部屋をよく掃除し、常に清潔に保ちましょう。なるべくじゅうたんは避け、ほこりがたまらないようにします。

20分で分かるアレルギー検査「Immuno CAP Rapid」

▲ページトップへ

流行性結膜炎

流行性角結膜炎は、アデノウイルスと呼ばれるウイルス感染によりひきおこされる角結膜炎の一種です。
アデノウイルスにはいくつかのタイプがあり、それによって引き起こされる角結膜炎もいくつかの種類がありますが、流行性角結膜炎はアデノウイルスによって引き起こされる角結膜炎のうち最も症状の強いものです。主にアデノウイルス8、19、37型が流行性角結膜炎の原因となります。このウイルスはとても感染力がつよく、流行性角結膜炎は昔から俗に「はやり目」と呼ばれています。
とくに結膜炎が始まって最初の数日間はもっとも他の人に伝染させてしまう可能性が高い時期です。接触感染で容易に伝染し、とくに人が濃密に接触する機会の多い、職場、病院、家庭内などの場所や、プールの水などを介して、流行的発症がみられます。
ウイルスに感染しても最初の約5日〜2週間は潜伏期間で、その後急に発症します。発症はどの季節でも起こりますが、夏に多い傾向があります。また、発症年齢による頻度の差はあまりなく、どの年齢でも起こりえます。
流行性角結膜炎の症状は、急性に発症する結膜の充血、まぶたの浮腫、めやに、流涙(涙がたくさんこぼれる)、眼痛などです。片眼性であることが多いのですが両眼性の場合もあります。また、耳の前に存在するリンパ節の腫れ、圧痛を伴うこともあります。

うつさない・うつらないための予防法

●手で目をこすらない

●流水でよく手を洗う

●タオルなど手や顔を拭くものは自分専用、もしくは使い捨てを使用する

●お風呂は患者さんが最後に入る



目を触った手でそのまま色々なところを触ると、そこにウィルスがついてしまいます。目を触ったらそのままどこにも触れないようにしてすぐに手を洗いましょう。

 

▲ページトップへ